最近、ちゃんと寝てますか？
つい先日、睡眠と仕事効率の関係性についての記事が上がっていた。
仕事が遅くなったり、夜遅くまで活動していたり、ついつい夜更かしをしてしまう人も多いと思うが、そんな人は上の記事を読んでほしい。睡眠時間の減少が、活動に一体どれだけの悪影響を及ぼしているかがよく分かる。中でも恐ろしいのは、6時間睡眠が1週間続くと、2日徹夜したのと同じ状態になるというところ。あれ、そう言われてみれば、最近日中ずっと眠いような……。
とまあ、なんにせよ睡眠は大事。ちゃんと睡眠をとっている人を見習おうじゃないか。というわけで、眠ることに命をかけている人を紹介しておこう。
人質姫の日常ストーリーはちょっぴり過激？
人間の姫・スヤリスは魔物はびこる魔王城に拉致され、人質として暮らすこととなった。そんな彼女はとても重大な悩みがあった。そう、眠れないことである。今までは公務で疲れ自室でぐっすり寝ていたが、捕まって以来の牢屋生活では硬いベッドに薄い毛布。これでは安眠できない！
かくして、スヤリスは安眠を求め行動をはじめる。まず手始めにふわふわの毛を持つでびあくまをブラッシングで手懐け、牢屋の鍵を手に入れる。そして、おばけふろしきの質感に目をつけ、サクッとひと狩り。枕に毛布にと次々に魔王城内の魔物を材料に安眠環境を整えてゆく姫。人質ゆえに傷つけるわけにもいかず、見守るしかないエリアボスやラスボスたちを尻目に姫は毎日元気に魔王城を荒らしまくる。結果、牢の中とは思えないほど快適になっていく寝具で毎夜眠りにつくことに。
いい生活してるな、オイ。
より快適な睡眠を求めてパワーアップ、ネタも切れ味を増していく
RPGのような世界で、勇者が姫を助けに向かっているというのに姫の緊張感のない表情がクセになる。その気になれば脱走も容易いと思われるが、どうやら姫は現在の状況に満足しているようで、城中を自由に動き回りつつも夜には自分の部屋＝牢屋まで戻ってくる。
現在10巻まで発売中だが、ネタ切れの気配もなく常に主題は「眠ること」である。寝具の調達のほか、適度な運動による心地よい眠りを目指したり、快眠のために勇者用の一点モノのレアアイテムを狩ったり、人間界の通販で快眠グッズを購入しようとしたり。友達は羽毛布団や影武者？
いやなんかもう自由。でもその自由さがうらやましい。だいたい、ほとんどの人が仕事やらなにやらいろんなものに縛られて生きているわけで、連休を寝て過ごす人がいるのもわかる。
ゆっくり寝られることが一番の自由なのだ。
自由すぎる姫と一緒に眠りたい、私も安眠したいと思わせられる作品。というわけで最新11巻もどうぞお楽しみに！
・質の良いコメディが読みたい人
・キャラに癒されたい人
・ゲームのパロディネタが好きな人
書名：魔王城でおやすみ
作者：熊之股鍵次
出版社：小学館
出版月：2016年9月
